約 1,416,932 件
https://w.atwiki.jp/cyukobus/pages/28.html
いすゞ K-CJM520(53MC・中引) 荒尾市交通局(廃車済) P-LV314M(Cubic・4折) 熊本バス(廃車済) 日産ディーゼル PKG-RA274MAN(SpaceRunner-RA・逆T字窓・中引) 現在は不明 日野 K-RC301(53MC・4折) スポランドららら(その後建設会社の移動休憩所になっていました。) KK-RJ1JJHK改(中引・ワンステ・桜島町営バス) 某所で留置中 三菱ふそう MR470(呉羽・中引) 某移動ラーメン屋(現在は不明) K-MP118M(53MC・中4折) 荒尾市交通局(廃車済) P-MP618M(58MC・4折) 某宣伝車 PKG-AA274MAN(AeroStar-S・ノンステ・中引・日産ディーゼルSpaceRunnerRAのOEM) ウエスト神姫
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3962.html
京太郎「さてと、衣さん達を見送ったことだし、どうしましょうか」 初美「そうですねー。とりあえず、教育ですよ、教育ー!」 京太郎「教育って言っても何をですか?」 初美「ふっふっふっ、聞いて驚くなですよ~!それは!」 京太郎「それは?」 初美「今日の午後は私に尽くすことなのですよー!」ドバーン 初美「ということで、歩くの疲れましたーおんぶー!」ダキッ 京太郎「うわっ、いきなり何するんですかもう!」 初美「だって疲れたから仕方ないじゃないですかー。慣れない料理なんて作るもんだからはっちゃんパワー大減少ですよー」 京太郎「だからって無理矢理背中に乗ることないでしょうに」 初美「まあまあ。とりあえず、霞が逃げたから代わりに仕事を教えますよー」 京太郎「それはありがたいですけど、いいんですか?勝手に決めちゃって」 初美「大丈夫、大丈夫。どうにかなりますよー。じゃあ出発進行なのですよー」 【はっちゃんルーム】 初美「ということで、私の部屋に着いたんですよー。まったりしますよー」 京太郎「いやいやいや!おかしいですよ薄墨さん!」 初美「どこがですか!?こんなにも完璧なルートはありませんよー!」 京太郎「というか仕事を教えるのに、何で薄墨さんの部屋でまったりする必要があるんですか」 初美「それは私が疲れたから適当な話し相手になってもらうためですよー」 京太郎「隠す気すら無いよ!?」 京太郎(それ以前に服装ももっと忍べよ!ノーパンノーブラミニ巫女服で胸元丸出しとかどこの龍門渕家のメイドだよ!) 京太郎(まあ、勢いで来たはいいけどどうすればいいんだ……) 京太郎(とりあえず、抱きしめてみよう)ダキッ 初美「ふふ~ん!何をするかと思えばそんなことですか!そのぐらいで私がどうにかなるとでも?」 京太郎「……」ダキッ 初美「これはちょっとばかし恥ずかしいなーって気持ちはないんですよー?」 京太郎「……」ダキッ 初美「そもそも、男の人に抱きしめられたのが初めてだから緊張してるんじゃないんですよー?」 京太郎「……」ダキッ 初美「……案外力強くて気持ちいいなんて思っていないんですよー?」 京太郎「……」ダキッ 初美「お、おねーさんだから私は全然平気なんですよーっ……」 初美「こ、これぐらいで私は陥落しませんよーっ!」 京太郎「……」ガシッ 初美「はうっ!」 京太郎(あ、薄墨さんチョロい) 京太郎(抱きしめ心地が良くてずっと抱きしめてしまった……) 初美「……ううっ。お嫁にもういけませんよー」 京太郎「そんな大げさな」 初美「何言ってるんですかー!初めては好きな人とするって相場が決まってるんですー」 京太郎「まあまあ。そんな固定概念は打ち捨てましょうよ」 初美「むむむーっ!こうなったら京太郎には責任をとってもらいますよー」 初美「だからっ!私と付き合ってもらうんですよー!」 ――――それから。俺は薄墨さんと本格的にお付き合いをすることになった。 その過程で心は明鏡止水の如き静かさを保つことができて、力なんてどうでも良くなった。 だって、俺には薄墨さん、いや……初美がいるんだから! 清澄なんてなかったんだ!麻雀なんてなかった! 初美「京太郎は私のものですよー」 京太郎「初美は俺のものだ」 【咲SS】京太郎「鹿児島で巫女さん!」【安価】 カン! 京太郎「ちょっと待てええええええええええええええええいいいいいいい!」 初美「な、何なんですかも~!せっかくいいモノローグも出たじゃないですかー!」 京太郎「何でだよ!何で抱きしめただけで俺結婚しちゃうの!?運命決まっちゃうの!?」 初美「えー。それぐらいの甲斐性は持っていて欲しかったんですよー」 京太郎「ったく……本当に人騒がせだっての」 初美「いつの間にかに敬語も取れてる!?私への態度が馴れ馴れしくなっているんですよー!」 京太郎「だってなぁ……」 初美「むーっ!もう怒りましたよ!はっちゃんマジギレですよーっ」 京太郎「はいはい、可愛いなあはっちゃんはー」 初美「そんな言葉では騙されませんよー、誠意を見せてください、誠意をー!」 京太郎「その理屈はおかしい」 初美「私の純粋な心を弄んどいてその態度は駄目ですよー」 京太郎「純粋(笑)」 初美「バカにしないでくださいー!」ポカポカッ 京太郎「純粋な心を持つ女の子は脅しで付き合えなんて言いません」 初美「元はといえば京太郎が私を抱きしめたのが原因じゃないですかー」 京太郎「だって、何したらいいかわかんなかったですし。とりあえず、抱きしめておこうかなあって」 初美「それが駄目なんですよー!めっなんですよー!」 京太郎「でも、元はといえば薄墨さんが可愛いのがいけないと思うんですけど」 初美「また、言葉ではぐらかそうとしていますねーっ」 京太郎「いえ、これは事実ですよ。でなきゃ、抱きしめもしませんって」 京太郎「薄墨さんといると……なんていうか、落ち着くんですよね」 初美「またまたー。そんな事言っても何もでませんよー」 京太郎「冗談なんかじゃありませんって。俺が幾分か、薄墨さんに救われているのは事実ですし」 初美「むぅ……そういう素直さを時折出すからほっとけないんですよー」ボソッ 初美(それに、今にも壊れそうな儚い笑顔が私にはどうも気になるんですよー。 このままだと、本当に取り返しの付かない事態になってしまうような……) 初美(できることなら、私が京太郎の鞘になればいいのですがー) 京太郎「ん?どうした?」 初美「いえいえ。なんでもないんですよー」 初美(きっと貴方は救いを拒むでしょうねー。その果てが地獄につながっていても) 初美「……そんなの認めませんよー」ボソッ 初美(このまま行くと京太郎は間違いなく死ぬでしょうねー。命を対価にして何かを成すでしょう) 初美(最も、彼の目的が何なのかまでは私にはわかりません。聞くって手段もありますが、下手に地雷を踏んで悪化させたくありませんし) 初美(この鹿児島にいる間に彼がいい方向に行ってくれるといいんですけどねー) 初美(私個人としても、なんだかんだで優しくて私の我儘に付き合ってくれる京太郎には好感を持ちますしねー) 京太郎「あ、そういえば薄墨さん」 初美「はい、何でしょうかー」 京太郎「さっきの料理でですね、汗を結構かいちゃって。軽くシャワーを浴びたいんですけど」 初美「そうですかー?そこまで臭いとは思えませんが?」スンスン 京太郎「ちょっ!嗅がないでくださいよー!といいますか、なるべくここで働くにあたって清潔にしときたいなーって考えがありまして」 初美「そんなの誰も気にしませんよー」 京太郎「そうはいきませんって。こういうのは清潔さも大事ですって」 初美「そこまで言うのなら大浴場まで案内しますよー。ぱぱーっと入っちゃってくださいー」 京太郎「じゃあ、お言葉に甘えて……」 初美「遠慮することはないですよー。今なら誰も居ないでしょうしー……たぶん」 京太郎「最後の語尾がすっごく不安ですけどまあ入ってきます。とりあえず、見張り番とか頼んでいいですか?」 初美「なんでそんな面倒な事を私がしなくちゃいけないんですかーっ! 男ならドカーンと腰を下ろしていればいいんですー。誰が入ってきたとしてもー!」 京太郎「薄墨さんならともかく、霞さんとか神代さんが入ってきたらヤバいですって! 色々と弾道が上がりますって!白いものがホームランですよ!」 初美「……その中に私が入っていないのがすごく腹立ちますー。というか女の子の前で堂々と下ネタってないですよー」 京太郎「だって、薄墨さんですし」 初美「だっての意味がおかしいですよーーーっ!もういいです、さっさと入って教育の続きをしますよーっ!」 【大浴場】 霞「ふぅ。色々あったし、汗もかいたからお風呂に入ったはいいけど……一人じゃ寂しいわね」 霞(それもこれも京くんが悪いのよ。私よりもはっちゃんを選ぶなんて……!) 霞(何よ何よ!私の方が魅力がないっていうの!?確かに私は小さくないけど!) 霞(その、何というか……別に京くんのことなんてなんとも思っていないのよ?) 霞(寝ている姫様に手を出さないなんて真面目で信頼がもてるなーとか、笑顔が素敵だなーとか) 霞(恥ずかしがりながらも霞さんって呼んでくれるのが嬉しいなーとか抱きしめた感触ががっちりしていてずっと抱きしめていたいなーとか) 霞(ほら、京くんのことなんてどうとも思ってないわ!これしか思い浮かばないもの!) 霞(私に限ってそんな……一目惚れなんてないわ!) 霞(そうよ、一時の気の迷いにすぎないのよ。だから、間違いよ!)イヤンイヤン 霞(だから、もし京くんがここに裸でやってきたとしても私は平常心よ。おねーさんの余裕を見せつけておしまいよ) 霞(はっちゃんよりも私の方が大きいもん。きっと京くんはあたふたして真っ赤になるわ) 霞(そこを優しくフォローする私。あら、何興奮しちゃったの?ふふっ、可愛いわねってね!) 霞(京くんの私への印象上昇待ったなし!うふふ……これは完璧ね。その後はのぼせた京くんを膝枕したりなんてねなんてね!)キャッー 霞(まあ、そんな出来事は絶対にないでしょうけど……) 京太郎「うっはーーーーー!露天風呂超広いーーーーーっ!」 霞「」 霞(か、隠れないと……と言うより出なくちゃ。そっと裏から……!) 霞(よし!京くんがよそ見している間に出口へと――――っ!) 霞「ほぇ?」スッテンコロリーン 霞(何で私はお尻を地面につけて転んでいるの?) 霞(と言うより……) 京太郎「」 霞「」 霞(みられた) 京太郎「外に出ると、そこは理想郷でした」 霞「きょ、京くん?」 京太郎「外に出ると、そこは理想郷でした」 霞(あ、完全に壊れてるって……そいうことじゃなくて!) 霞(ど、どうしましょう!?お、おおおおおおおちちちちちつくのよ!) 霞(そうよね。全部、見られちゃったから責任とってもらわなくちゃ……じゃなくて!) 霞(もうこれ以上見せるものもないからもっと見せても……じゃなくて!) 霞(け、結婚式はどうしましょう、和洋どっちが京くん好みかな。私は京くんが好きな方でいいなって) 霞(お、落ち着いているわ。クールよ、私っ!超クールっ!だから……) 京太郎「外に出ると、そこは理想郷でした」ダンドウピーン 霞「」 京太郎「外に出ると、そこは理想郷……って霞さん何でここにィっ!?」 霞「えっ、今更!?」 京太郎(どどどどどどどうすればいいんだあああああ!) 霞(と、とりあえず……ここから出て落ち着きましょう!」スタッ 京太郎「ちょ、そんないきなり立つと!」 霞「ひゃあっ!」スッテンコロリーン 京太郎「って俺の方に何で倒れ……!」 京霞「「あっ」」チュッ ドッシャーン 京太郎(あれ、これってもしかして……) 霞(キス、してる?) ――――ドクン。 鼓動が、響く。 ――――ドクン。 世界が、回る。 ――――ドクン。 狂気が、律動する。 ――――ドクン。 憎しみが、流れ出す。 「……ああ」 その声は女だったのか、それとも男だったのか。 今この場にいる二人には理解も出来ないだろう。 「……そうか、そうなのかよ」 男はからからの喉を振り絞り、声を出す。 それは、普段の彼を知っているものからすれば絶対にありえないと判断するだろう。 「全く、嫌になっちゃうよな」 はははっと軽い笑い声が浴場に響く。 思わず喉から出た声は思っているよりも低く、掠れている。 それに驚いたのか、女は顔をこわばらせて男の顔をじっと見つめた。 ――――何が、あった。 女が考えることはそれだけだった。 さっきまで顔を真赤にしていた彼は何処へと消えたのか。 「アンタも恵まれていたのか、石戸霞」 自分が恵まれている。それは、どういう意味なのか。 いくら考えても女にはわからない。 一秒、十秒、一分。時間ばかりが経過して確固とした構想は生まれない。 「それは、どういう意味なのかしら」 ならば、聞くしかない。例え、彼の地雷を踏む可能性があったとしても後戻りはできる状況ではなかった。 自分の“”が恵まれているのか。 それを知る為に、女は前に出る。 「だからさ、そんな“神様”的な存在を宿してさ。調子乗ってるってことさ」 「……!?」 その言葉は女の見せかけの余裕すら奪っていく。 なぜ、彼は知っている。なぜだ。 問いかけても彼はニヤニヤと笑うだけで答えない。 「アンタとキスした瞬間な。どこからか声が、聞こえたんだよ。こいつはお前が一番嫌う――――才ある者だって」 彼の瞳に浮かぶ感情は知っている。諦念と、緩やかな絶望。 諦念と絶望。悲観と恐怖。 視線は虚ろで諦念とあらゆる感情を沈ませて。隠して。 「声が聞こえるんだ。壊せ、憎悪を糧に目の前の神を殺せってなぁ」 「……!?」 その強烈な殺意が。指一本動かすことが出来ない圧力が。 女を押し潰す。 「妬ましい、憎い。才能があって何かを成せる力がある奴が!気持ちいいよなあ! 勝つことができて!人より何倍も優れていて!本気で相手と戦えて!手加減なんてされなくて!」 男の足が動く。足捌きが地を滑るように流れ、踏み込みを感知させない神速の前進となる。 身体が前のめりに沈むのと同時に。腕が大きく後ろに引き伸ばされ――――。 「試してみようぜ――――俺の憎しみとアンタの才能。どっちが強いか」 命が消える音が、生まれる。 「やっぱり、ですかー。こうなるかと思いましたよー」 「こういう場面でヒーローが登場するのはお約束ですよー。 ということで、はっちゃん参上!」 現れた少女は、女目掛けて放たれた掌底を捌き、受け流すことで勢いを殺し反撃の蹴りを同時に叩き込む。 その顔は溌剌として見る者に希望をもたらす女神のように見えた。 「正面場ですよー。はっちゃん、頑張っちゃいますよー」 闘いが、始まる。 初美「貴方を、止めます。京太郎――――っ!」 京太郎「薄墨ィ、お前に俺が止められるかよ!」 初美「止めますよー、その為に私がここにいます。貴方のその闇を祓わせて頂きますー」 京太郎「ああ、そうかよ。どいつもこいつも……気に入らねえ。才能があるから、戦える」 京太郎「何もない、凡才は……ただ地べたに這いつくばるしかねえ。だったら……」 京太郎「どんな汚いことをやってでも上の奴らを引きずり下ろすしかねえよなぁ?」 初美「そんなことはさせませんよー。貴方は本来の自分を見失っています。だから――」 京太郎「俺の願いを叶える邪魔をするのなら……容赦はしねえ。だから――」 「必ず――殺す!」「必ず――助けてみせる!」 初美(さあ、どうします……!まずはっ!) 初美「先手、必勝!一気に攻める!」 初美「掌底、一閃!」ギュイッ 京太郎「……チッ。なかなか重い一撃だな」 初美「これでも姫様の護衛を務めていますしねー、それなりの護身術は使えるんですよー」 京太郎「ああそうかよ。なら……遠慮無くぶっとばせるなぁ!」ダッ 初美「――っ!?乱打……!捌き切れない!?」 京太郎「ハッハーッ!逝っとけやコラアアアアアアアアアアアアアアア!」 初美「むっ!」 初美「隙ありですよー!」シュンッ 京太郎「ざっけんなよ、この程度!」 初美「あっ」 京太郎「遅いっての。そのまま――ぶっ倒れてな」ブンッ 初美「が……ハッ!」 初美(このまま、私は――死ぬ?) 初美(友達を置いて、好きになるかもしれない人を救えずに……) 初美(そんなの、嫌ですよー。もっと、もっと!京太郎や姫様達と!) 初美(私は――っ!) 初美「生きていたい!」 衣「死なせはせんさ。この、天江衣がいる限り」ダキッ 初美「あ、貴方は……」 衣「あそこにいる奴の――主……そう言えればいいのだがな」 衣「闇の匂いを感じ、来てみればやはりか……きょーたろー」 衣「ハギヨシの監視から抜けだして一人この地へ舞い戻ったのは早計だった。 奴がいればきょーたろーを止めることも容易かったのだが……」 京太郎「こ、ろも……さん?」 衣「そうだ、お前の主である天江衣だっ!援軍、と言えば頼りがないかもしれないが」 衣「衣も戦線へと加わろう。とは言っても口でしか衣は役に立てそうではないが」 京太郎「何で、ここに来たんですか?」 衣「何度も言わせるな。お前を助けに来た。感謝しろよ、衣は部下を決して見捨てない」 京太郎「だからっ……!何で来たんですか!?俺は今、貴方さえ憎いと思いかけているっ!」 衣「……」 京太郎「俺は、貴方を殺したくない。殺したくない……っ!」 衣「大丈夫だ、まだ衣は生きている。お前はまだ戻れるんだ。あの日の“約束”をお前が覚えている限り」 京太郎「あの約束が、俺を一時的にでも救ってくれた。それには感謝しています」 京太郎「だけど」 京太郎「俺はそれでも欲しい。力が、勝利の栄光を勝ち取れる力が。俺をバカにしていた奴等を打ち砕く力が!」 衣「きょーたろーっ!衣は認めているぞ!お前の努力を!お前の優しさを!」 京太郎「それだけじゃ、駄目なんです。俺は強くなりたい。強くなって、取り戻したいものがあったんです」 衣「前に話してくれたな。絆、だったか」 京太郎「でも!俺はそれすら忘れようとしている!アイツらとの絆よりも!」 衣「其れは修羅の道だぞ。お前自身が報われない!」 京太郎「憎いんだ!アイツらが!影で嗤っていたアイツらが!」 衣「そんな姑息なことをアイツらがするはずないだろう……!」 京太郎「――アイツらは笑ってる。嗤ってる。嘲笑ってる。哂ってる」 京太郎「才能がある奴等は嘲笑ってる。俺みたいな屑を。力があるだけで」 京太郎「そこにいる奴等もきっと内心では嘲笑ってる。最初は善意で近づいて。最後は……裏切るんだ。 なら、裏切る前にこっちから裏切った方が気持ちいいよなぁ!」 初美「そんなこと……」 京太郎「あるわけない、そう言い切れるのか?」 霞「言い切れるわ。私の宿す神様に誓って」 京太郎「信じられない、ああ信じられねえ。何もかもが」ガリッ 京太郎「一度信じて信じ抜いたら落とされたんだ。もう、信じられねえ」ガリガリッ 衣「きょーたろー……」 京太郎「信じたさ。最後まで。信じた結果が……」ガリッ 京太郎「別にいなくても大丈夫だよ、いない方がいい。 あっはっは、まさか俺のやっていたことが全部無駄だって思われてたなんてさ」 京太郎「いらないならさっさと追い出せばいいのによ」 京太郎「頭に響いた声が言うんだよ。憎め、殺せって。俺じゃない俺がいるみたいなんだ……」 京太郎「ココに来てから何かが俺に乗り移ったようで。それから目の前の世界が全部ムカついて」 京太郎「俺自身も訳がわからない。俺自身が俺を信用出来ない」 京太郎「だから……ころ、すしか、ないのか……?違う、違う」 初美「やはり、悪霊が乗り移っていますー。京太郎の身体を使って」 霞「私の神力を奪って表に出てきたのね」 初美「ですねー。彼自身の闇も合わさって非常に強力ですよー」 霞「でも、京くんも抗ってる」 京太郎「俺が……俺が本当に欲しかったのは……やりたかったのは……!こんな、ことじゃない?」 京太郎「あれ、俺何やってんだ?こんな八つ当たりみたいなことをして。俺、は……」 霞「正気に戻った……!?」 初美「チャンスですよー!今ならまだ間に合います!」 京太郎「あ、ああっ……!あああぁぁああアアアっ!やめ、止めろヤメロロロロロロロロロロロロ!」 京太郎「俺は殺したく、ない。ころしたくないよ……!」 衣「きょーたろーっ!気をしっかり持つんだ!」 初美「京太郎、頑張るんですよー!」 京太郎「衣さ、ん…薄、ずみさん……!」 京太郎「かす、みさん……」 霞「京くん、ファイトよ!」 京太郎「今なら、間に合います。まだ、俺が俺でいる内に早くっ!」 京太郎「俺を……おれをっ」 京太郎「――殺してください」 霞「そんなことできる訳ないじゃない!」 京太郎「駄目なんです、もう俺が消えそうなんですよ」 京太郎「この俺の中にいる悪霊が……俺を壊そうと貴方達を殺そうと」 京太郎「祓うなんて、無理ですよ。こいつ、俺とかなり一体化してるみたいで。 このままほうっておくと、きっと戻れなくなる」 京太郎「だから、早く」 霞「嫌よ。絶対に嫌」 初美「絶対にノゥ!なのですよー」 衣「まあ、当然だな」 京太郎「どうして……ですか?」 霞「そんなの簡単よ。だって、私――――」 霞「貴方のこと、好きだから」 霞「うん、すっきりしたっ。やっぱりこうしてはっきり言うのが一番ねっ」 初美「ちょ、霞……こんな時に何言ってるんですかー!?」 衣「状況を考えろ、状況を!」 霞「うん、すっきりしたっ。やっぱりこうしてはっきり言うのが一番ねっ」 初美「ちょ、霞……こんな時に何言ってるんですかー!?」 衣「状況を考えろ、状況を!」 京太郎「は、ははっ……何言ってるんですか」 霞「ああ、もう!一目惚れよっ!文句ある!?」 霞「私は京くんのさりげない優しいとこが好き。時々見せる儚げな顔が好き。抱きしめた感触が好き」 霞「だから、戻って来い!」 霞「そして、返事を聞かせろ……須賀京太郎ーーーーーっ!」 ――右手を伸ばす。 霞さんへ。その背後へ佇む彼女の背負う神様へ。 あるいはこの先に訪れるかもしれない未来へ。 ――暗闇を裂く―― 京太郎「俺は、戻りたい」 京太郎「俺は……俺は――っ!」 霞「最後、いいとこもらうわよ?」ダッ 霞「去りなさい、悪霊。この人はお前なんかが乗り移っていい人ではない」トンッ 悪霊「お、オオオ、オオオオオオオオオオオッッッッッッ!?」 衣「これで!」 初美「終わりなのですよー!」 ドカーン 京太郎「俺は……元に戻った?」 霞「そうよ、貴方はもう大丈夫。大丈夫だから……」ダキッ 京太郎「ちょ、か、霞さん!?」 霞「心配したんだから……!京くんがいなくなるかもしれないって心配したんだからー!」グスグス 京太郎「あ、あのですね……その色々と当たっていますって!」 霞「だーかーらー!当ててるのよ、京くん。好きな人になら全部見られても構わないもの」 初美「うーわー……恋する乙女はここまで行くものなんですかー」 初美(何でか、霞と京太郎が抱き合っているのを見て。胸の奥がチクチクしますけど気のせいでしょうねー) 初美(私が京太郎に恋してるなんて、ないない!そんなの!) 衣「むーっっ!きょーたろーは衣のだ!衣の下でずっと執事をやるんだーっ!」ガーッ 衣「でも、今この時だけは……許してやらんでもない。ひじょ~~~~~~~に不愉快だが!」 衣「衣は自重ができる女を目指しているからな!抱きしめることぐらい……許す!」 京太郎「ああ、すいません。霞さん。それに薄墨さんに、衣さん」 霞「ん?どうしたの?」 京太郎「言い忘れていたことがありました。謝罪やら借りを返さなくちゃいけないやら話すことは色々ありますけど」 これだけは言っとかなくちゃって」 京太郎「――ただいま」 【第一章五人の巫女と一緒に暮らそう!End】
https://w.atwiki.jp/hentai_nintei/pages/66.html
ラジオネーム 段位 内容
https://w.atwiki.jp/gogolf/pages/2209.html
コスモリゾート種子島ゴルフクラブをお気に入りに追加 くちこみリンク #blogsearch #technorati キャッシュ 使い方 サイト名 URL 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る 楽天GORAで予約する コスモリゾート種子島ゴルフクラブ 楽天GORAでゴルフ場を探す 北海道・東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄 海外 プレー曜日 平日 土日祝 プレー料金 指定なし 5,000 7,000 9,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 円~ 指定なし 5,000 6,000 8,000 10,000 11,000 13,000 15,000 17,000 19,000 21,000 23,000 25,000 円 エリア 全地域 北海道・東北 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 関東 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 長野県 静岡県 北陸 新潟県 富山県 石川県 福井県 中部 岐阜県 愛知県 三重県 近畿 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 中国 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 四国 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 九州・沖縄 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 海外 報道 gnewプラグインエラー「コスモリゾート種子島ゴルフクラブ」は見つからないか、接続エラーです。 コース解説 コスモリゾート種子島ゴルフクラブの61%は白い何かで出来ています。コスモリゾート種子島ゴルフクラブの18%は陰謀で出来ています。コスモリゾート種子島ゴルフクラブの10%は波動で出来ています。コスモリゾート種子島ゴルフクラブの9%は優雅さで出来ています。コスモリゾート種子島ゴルフクラブの2%は毒電波で出来ています。 ウィキペディア コスモリゾート種子島ゴルフクラブ JAWS_260.jpg burner_res.jpg ページ先頭へ コスモリゾート種子島ゴルフクラブ このページについて このページはコスモリゾート種子島ゴルフクラブのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるコスモリゾート種子島ゴルフクラブに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3974.html
ゲームオーバーにより「良子さんと船に乗った最初の場面」よりコンテニューされました 京太郎「――はっ!」 良子「ど、どうしたんだ。顔色が悪いようだが」オロオロ 京太郎「だ、大丈夫ですよ。ちょっとめまいがしただけで」 京太郎(何だろう、この船……すごい嫌な予感がするぞ) 京太郎(まるで。実際に事件が起きたような) 良子「とりあえず、開演にはまだ時間がある」 京太郎「うーん、どうしよう」 京太郎「あれは……高遠遙一!と思ったらスーパー弁護士!」 北岡「何だい、俺をそんなに見つめて?生憎と男色の気はないんだよね」 京太郎(うわぁ、なんだこの人。すっげーナルシストみたいだぞ) 北岡「それよりも、横にいるお嬢さん。よかったら一緒にご歓談でもいかがです?」 良子「ノーセンキューです」ギュッ 京太郎「ちょ、どうして手を握ってるんですか」 良子「シャラップ」 京太郎「それって、ロシア語!?」 良子「英語に決まってるだろ……」 北岡「頭が痛くなる会話だね」 良子「ともかく。エスコート役は間に合ってるんで」 北岡「はぁ、つれないお嬢さんだなあ。それじゃあその子、彼氏ってわけ?」 良子「な。ななななな」ボンッ 京太郎「ちょ、どうしたんですか!」 北岡「どうなのさ。コブ付きじゃないなら俺にもチャンスがある訳だし」 良子「か、彼氏です!ええ、それは寸分の狂いなく彼氏です!」 京太郎「え、ええええええええええええええええ!?」 北岡「おいおい、この子びっくりしてるけど本当なの?」ニヤニヤ 京太郎「ちょ、りょ」 良子「お前は黙ってろっ!」 北岡「いや、それならいいんだけどさぁ。本当なのか証明がほしいわけよ」 良子「証明なんてある……手をつないでるし」 北岡「それぐらい、友達とだってやるでしょう」 京太郎(否定はできない) 良子「か、彼氏だから」 北岡「え~」 京太郎「無理がありますって」 良子「無理じゃない、やればできる!」 北岡「やれば、子供がうまれるよね。うわー、大胆だね。こんな所でやるのかい?」 京太郎「アンタ、それ以上煽るなよ!?つーかやんねーよ!」 京太郎「つーか、めんどくさい人だな!」 北岡「おいおい、それは言い過ぎってものよ」 京太郎「だったら、煽らないで下さいよ。この人乗せられやすいですから」 北岡「君も大変だねぇ」 良子「何を話してるんだ、全く!」 北岡「それじゃあ、彼氏さん」 京太郎「彼氏じゃないですって」 良子「彼氏だから!彼氏だから……」ギュッ 京太郎「ちょ、強く握りすぎですって!というか何で涙目なんですか!」 良子「うるさい、京太郎が悪いんだっ」 京太郎「いつもの外面クールは何処に行ったんですか」 北岡「キスぐらいしてやればいいじゃない。減るもんじゃないし」 京太郎「減りますよ!」 良子「……」グスン 北岡「キスしてみたら?それがきっかけでゴールインできるかもよ?」 京太郎「しませんって!」 良子「……京太郎」 京太郎「どうかしましたか・」 良子「私とじゃ、嫌なのか?」 京太郎「えっ」 良子「私とはしたくないのか?」 京太郎「ちょ、良子さん?」 良子「そんなに魅力がないか、私は……」 京太郎「ちょ、これはどういうことですか!?」 北岡「知らないよ、王子様らしくキスでもすればいいじゃない」 京太郎「え、えー」 良子「京太郎、答えてくれ」 京太郎「嫌じゃないですよ!」 良子「本当か」パアア 京太郎「嘘はつきませんよ、俺は」 京太郎(それが嘘だけど) 良子「よかった……」 北岡「あーあー、お熱いことで。俺は退散させてもらうよ」 京太郎「結局、何しに絡んできたんですか」 北岡「ん~、からかったら面白そうだってこと。それと一つ忠告をね」 北岡「……やっぱりいいや。それじゃあ、邪魔したね」タッタッタ 京太郎「……ろくな人じゃないなぁ」 良子「よかったぁ」 京太郎「良子さんはまだ現実に戻らないしどうしたもんかなぁ」 京太郎「さてと、後少し時間があるけどどうします?」 良子「……なぁ、京太郎」 京太郎「どうしました?」 良子「あ、あのな。すっげーどうでもいいことなんだけどさ」 良子「あの時、キス……してくれてたら――」ボソボソッ 京太郎「ちょっと聞こえませんってば」 良子「な、何でもない!」 京太郎「変な良子さんだなあ」 良子「とりあえず、船を探索しようか」 京太郎「まあ、暇つぶしになりそうですし」 良子「それにしても、この船には嫌な空気が漂っているな」 京太郎「さすが傭兵イタコですね」 良子「ノーウエイノーウエイ、あり得ないから」 京太郎「あはは……」 良子「どうかしたのか?」 京太郎「いや、何か光ってるものがあったような……」 良子「そんなものはないですねー」 京太郎「おっかしいなあ、カードの束みたいなのがあったと思ったのに」 良子「疲れてるんじゃないか?たるんでるんですよ、京太郎は」 京太郎「割と鍛えてるんですけどねぇ……」 良子「鍛えてる人は自分で鍛えてるなんていわ……うわっ」ズッテーン 京太郎「ちょ、引っ張らなおわっ!」ドッテーン 良子「いったた……大丈夫か?」 京太郎「お、俺は大丈夫です……」 良子「そ、そうか……」 京太郎「どうかしましたか?」 良子「その、だな……態勢が……」 京太郎「ん。ああ、乗っかってましたかすいません」 良子「い、嫌な訳じゃなくて!京太郎なら……って私は何を言ってるんです!?」 京太郎「……」 良子「……」 京太郎「……えっと」 良子「な、何だ?」 京太郎「ど、どきますね」 良子「なっ!?こ、ここまで迫っておいて!」 京太郎「まあ、確かに(たまたま)押し倒しちゃいましたけど」 良子「こ、こんな所ではダメだ、ダメなんだぞ!」 良子「まずはお友達から始めないといけないんですよ!」 京太郎「どうしたんですか?敬語とタメ口が混ざって変なことになってますよ?」 良子「だって……京太郎が人目を憚らず押し倒すから……」 京太郎「それは良子さんが悪いんですよ(俺を巻き込んだ的な意味で)」 良子「ええっ!そ、そんなに欲求不満だったのか!?」 京太郎「どうしてそうなるんですか!!」 京太郎(ヤバい、良子さん気が動転して変になっている……!) 京太郎(唯でさえ街中で処女宣言する人だ、ここで選択肢を間違えたら……どんなことになるのやら) リーンゴーン 良子「京太郎、似合ってるかな?」 京太郎「ああ、そのウエディングドレスが絶妙に良子さんと合っていて……綺麗です」 良子「ふふっ……ありがとう」テレッ 京太郎「良子さん、俺……」 良子「あの時、京太郎が私を」 京太郎「わーわー!その話はストップです!当時は若かったんですから!」 良子「いーやだっ」 京太郎「……ホント、かないませんよ」 京太郎(結婚!?この年で!?いやいやいやいや、学生結婚する気ねーから!!!) 京太郎(ヤバい、良子さん、ヤバい) 京太郎(このままだったら幸せな結婚をして終了になっちまう!) 京太郎(どうにか乗り切るぞ!!) 京太郎(いや、そこまで良子さんも馬鹿ではないはずだ) 京太郎(ここはあえてプロポーズ的な言葉を冗談っぽく言ってみればいいんじゃねェか!) 京太郎(そうと決まれば……!) 京太郎「良子さん」 良子「は、はいっ!」 京太郎「すいません、押し倒しなんてしたりして……ですが、仕方がなかったんです」 京太郎「良子さんのことが気になって仕方なかったんです(心配的な意味で」 良子「そ、そんな……!」 京太郎「ふと思い浮かべると良子さんが出てきて……(処女宣言的な意味で」 良子「そ、そこまで私は京太郎を追い詰めていたのか……」 京太郎「だから、すいません。でも、この気持ちは本物ですから!(行き遅れを心配する的な意味で」 良子「……京太郎は、私でいいの?」 京太郎「ええ、良子さんが幸せをつかむまでは逃げませんよ(心配ry」 良子「私で良ければ……お願いします」 京太郎「……はい!」 良子「まさか、年下に告白されるなんて……でも、京太郎はハルの想い人で……。 これって、略奪愛?うあああああああっっ!!!」 京太郎「ど、どうしたんですか……」 良子「さ、さっきのやつやっぱりなし!保留だ、保留!」 京太郎「は、はい。俺は別にいいんですけど」 良子「そうしよう!それがお互いの為だ!」 良子「ハルに黙って京太郎と付き合うなんて不義理だし」ボソッ 京太郎(な、何だかよくわからないけどややこしくしちゃった?) 京太郎(何か、良子さんがそわそわしてるけど気のせいだよな) 良子「……♪」 京太郎(何故か、すっげー機嫌が良いし) 京太郎「怖い……」 良子「どうかしたか?」 京太郎「いえ、何でもないです。それよりも、リサイタルの開始時刻が近いですね」 良子「そうだな、それじゃあ逝くとしようか」 京太郎「はい」 京太郎(何だか、嫌な予感がするんだよ……) ギギギ 京太郎「……!?」 京太郎(今、鏡に何か!ば、化物が映っていなかったか!?) 京太郎「き、気のせいだよな、うん!」 良子「ほら、独り言を喋ってる暇があったら早く逝くぞっ」ギュッ 京太郎(……何でだろう。良子さんの背中を見てたら。もし、ここで手を離したら――) 京太郎(もう、会えない気がしてしまったなんて) 【客船・廊下】 京太郎「時間が経つのって速いですねー」 良子「そうだな、何だかんだで開演時間だ」 京太郎「さっさと席を捜して座りましょう」 良子「それには異存はないけど……」 京太郎「どうかしましたか?」 良子「いつまでこの手を握っているつもりだ?」 京太郎「嫌ですか?」 良子「嫌じゃないけど……まだ、彼氏彼女でもないのに」ボソッ 良子「こ、こういうのはもっと節度を持ってだな」 京太郎「大丈夫ですよ、良子さんの手……柔らかくて握り心地がいいんで飽きません」 良子「そういうことを言ってるんじゃない!」 良子「その、恥ずかしくて……」 京太郎(あれは……脱獄囚の浅倉威!どうしてこんな所に!) 浅倉「……おい」 京太郎「は、はい!」 浅倉「この船に北岡秀一って野郎がいなかったか?」 京太郎(あの胡散臭い弁護士かーーーーーー!!!!) 京太郎(ど、どうしよう!ここで北岡さんを売るべきか?) 京太郎(ぶっちゃけ、あの人にはいい思い出もないしなぁ) 良子「きょ、京太郎……」 京太郎(良子さんをこれ以上怖がらせるわけにもいかないし) 京太郎「船の外に行きましたよ」 浅倉「そうか……あの野郎」ダッダッダッ 京太郎(と、とっさに嘘をついたけど大丈夫だよな?) 北岡「助かったよ、もう~」 京太郎「って、アンタどこから出てきたんですか」 北岡「隠れていたんだよ、あのストーカーから」 北岡「それよりも、礼を言うよ。いや、助かった」 京太郎「まあ、あんな脱獄犯と一緒の船は嫌ですし」 北岡「全くだよ……俺の優雅な休日が台無しになっちゃうじゃないか」 京太郎(やっぱり、正直に言った方がよかったかな) 北岡「ともかく。助けてもらったわけだし。一つ忠告というかアドバイス」 京太郎「はい?」 北岡「巫女服の女の子には近づかない方がいいよ」 北岡「あの娘、ヤバいから」 京太郎「えっ!それってどういう」 北岡「とりあえず、俺は言ったからね。それじゃ、リサイタルを楽しもうじゃないか」 京太郎「……」 京太郎(巫女服の女の子……?) 京太郎「巫女服の女の子……?」 良子「もしかして、ハル達がここに?」 京太郎「それだったら……まずいんじゃないんですか?」 京太郎「胡散臭い北岡さんのいうことを聞くのは、ちょっと引っかかりますけど」 北岡「ちょっと」 良子「とりあえず、捜してみるか」 初美「誰を捜すんですかー」 京太郎「巫女服の女の子ですよ、ちょっとやばいらしいんです」 巴「どんな風に?」 北岡「とりあえず、ヤバいってこと。近寄りたくないねー」 初美「怖いですよー!」 巴「私達以外で巫女服なんていたかしら?」 京太郎「そうですね、巴さん達以外は……」 良子「いない……」 北岡「はずだよね……」 初美「???」 巴「???」 京太郎「げぇっ!!!!!」 北岡「どうして、いきなり遭遇するかなあ」 京太郎「ちょ、待って下さい。まさか……」 北岡「この娘達だよ……」 良子「むぅ……」 初美「何かあったんですかー」 巴「それよりも、もうすぐ始まってしまいますよ?」 京太郎「ああ、こっちの話です、こっちの」 北岡「それじゃあ、俺はこれで」 京太郎「ちょっと、待った」 北岡「何?吾郎ちゃんが待ってるから早く行かないと」 京太郎「行かせません。ここまで来たら一蓮托生です」 北岡「俺、関係ないよねぇ!?」 京太郎「浅倉をここに呼んできてもいいんですよ?」 北岡「ぐぬぬ……」 京太郎「ということで、ボディガード役をお願いします」 初美「よくわかりませんけど、どういうことなんですかー」 京太郎「はっちゃんは俺がずっと一緒にいるってことですよ」ニッコリ 初美「え、えっ!!」 初美「そ、そんな!いきなり告白なんて早すぎるのですよー」 初美「でもでもー!ちょっとだけですよ?ちょっとだけ、嬉しかったり?」 初美「えへへ……悪い気はしませんよー」 京太郎「何を言ってるんですか、はっちゃんが危ない目にあったらどうするんです?」 初美「大丈夫ですよー、私は強いですからー」 京太郎「強くても、女の子じゃないですか」 初美「そ、そういうことを言うのは禁止ですよっ!」 京太郎「いや、だって」 初美「だっても、いやもありませんー!どっちかというと京太郎の方が心配なのですよー」 京太郎「俺のことはいいんです。それよりも、はっちゃんが無茶したら嫌なんです」 初美「むむむ」 京太郎「可愛い女の子なんですから」 初美「……そ、そそそいうことをさらっと言わないで下さい!」 京太郎「本当のことじゃないですか」 初美「だーかーらー!」 京太郎「はっちゃんかわいい」 初美「ううっ」 京太郎「はっちゃん痴女可愛い」 初美「ううううううっ……ってちょっと待って下さい、今余計なのが」 京太郎「はっちゃんは可愛いなあ!」ナデナデ 初美「撫でただけでごまかせると思わ……えへへ」 京太郎(ちょろっ!) 初美「しょ、しょうがないですねー、京太郎は。ここは年上の余裕を見せますよ、存分に撫でて下さい!」 京太郎「自分が撫でられたいだけじゃないですか、それ……」 初美「違いますー、そんなことありませんー」 京太郎「という訳で」ニギッ 初美「ふぇっ!」 良子「……!」 京太郎「とりあえず、手をつなぎましょうか」 初美「な、何でですかー!」 京太郎「繋ぎたいから、じゃダメですか」 初美「ダメですよー!私はそんなに軽くはありませんよー!」 京太郎「ぎゅっぎゅっぎゅー」 初美「うきゃあああああ!誰が強く握れって言ったんですか!」 京太郎「俺」 初美「頭、おかしいんじゃないですかー!」 京太郎「いやいや、そんなことはないですよ?」 初美「疑問形!?」 良子「……」イライラ 北岡「な、何か嫌な空気じゃない?」 巴「……そーですねー」イライラ 北岡「ちょ、ちょっとどうすんのよ、これ」 良子(まさか、あんな小さな娘に寝取られるなんて!) 良子(ひどいですよ、これ!こんなに早く捨てられるのは!) 巴(なーんか、いい気分はしませんねー……) 巴(いつもは私を頼ってくるくせに) 巴(私のことを女として見てないんですよ、きょーちんは) 北岡「何が気に食わないのかな?」 巴良子「「ぜんぶ!」」 キャッハウフフ 京太郎(何か、後ろが騒がしいけど気のせいだよな) 初美「……こんな辱めにあうなんて」 京太郎「手をニギニギしただけじゃないですか」 【長野某所】 桃子(……ふぁ) 桃子「眠いっすねぇ……」 桃子(ちょー眠いっす。ずっと、布団にくるまっていたいぐらいに) 桃子(朝なんてなくなればいいっすよ。学校に行ってもつまらないし) 桃子(もっと他の人と話せって言われてるけど無理なものは無理っすよ) 桃子(どうせ見えないし……最初から見えてたのは『』だけだったし) 桃子「……あ、あれ?」 桃子(おかしいっすねぇ、何か忘れてるような) 桃子(誰の、名前だった?その人は私にとって大切な――) 桃子(とりあえず、携帯でもチェックしますか。どうせ、メールなんて先輩達以外はないでしょうけどー) 桃子(んー。今日も誰も……あれ、このメールは) 桃子(すが、きょうたろう?だれっすかねぇ) 桃子「すが、すが……すがきょうたろう?だ、れ……?) 『モモには手を出すな――』 『俺と友達になろう』 桃子「あ、あっ、ああっ……」 桃子「何で、忘れてたの?京太郎のこと……!」 桃子「大切な、大切なものなのに!私の宝物なのにっ!」 桃子「嫌、嫌ぁ!嫌っすよ!忘れるなんて!」ガシガシ 桃子「怖い、怖い……!繋がりだけじゃなくて、記憶も消えちゃうんすか?」 桃子「思い出せない、思い出せないっすよ……京太郎!」 桃子(どんな顔だったか、どんな声だったか、どんな出会いだったか) 桃子(全部、消えちゃうよぉ……持ってかないでよぉ!) 桃子(助けて、京……た、ろう?) 桃子(きょうたろう、ってだれ?だれ?大切だったっけ?) 桃子(……あ、ぁ。また、忘れてた) 桃子(きょうた、ろう……きょうたろう。きょ、う、た……ろう?) 京太郎「はい、反省していまーす」 巴「全然反省の色が見られないのは気のせいでしょうか?」ホッペツネーリ 京太郎「いたっ、痛いです巴さんっ」 良子「自業自得ですよ、私というものがありながら」 京太郎「そ、そんなぁ……」 初美「えへへー」ツヤツヤ 良子「見なさい、このとろけ切った顔。うらやま……ふん。なんて、ひどいことを」 京太郎「ただ、撫でてただけなんですけどねぇ」 北岡「……もうさっさとミラーモンスター倒しちゃえばいいかなぁ」 北岡(そうしたらこいつらと別れられるし) 北岡「はぁ、頑張るか……」 京太郎「ん、どうしたんですか?」 北岡「いや、原因を解決しようかなぁって。俺も早く不安の種取り除きたいし」 北岡「あ、勘違いするなよ。お前たちの為にやるんじゃないからね!」 北岡「たまたまだよ、ちょっと気が向いて俺の利益になりうるからやるだけで」 北岡「それじゃあ!余計な真似はするなよ!ほら、さっさとリサイタル会場に行きなよ!」ダッダッダッ 京太郎「何だったんだ……?ま、まあ解決してくれるならいいのかな?」 巴「?どうしたんです」 京太郎「いや、北岡さんが頑張るって」 巴「へぇ……」 初美「京太郎-!」 京太郎「わわっ、後ろから抱きつかないで下さい!」 良子「ちょ!それは私の!」 京太郎「私の?」 良子「何でもない!」 京太郎「リサイタルですよ!」 初美「わーい!」 良子「ちょっと待て」 巴「というか、おかしいですよ!」 初美「何がですかー?」 良子「自分の席に戻るんだ!京太郎の膝の上に座るんじゃない!」 初美「えー」 京太郎「はっちゃんは尻をスリスリしないで下さい。後、暑苦しいです」 京太郎(ロリコンじゃなくてよかった……!ロリコンだったら絶頂射精だぜ!) 巴「はいはい、はっちゃんは元の席に戻ろうねー」 初美「いやですー!皆一緒に聞くんですー!」 巴「わがまま言うんじゃありません」 初美「ううっ……」ズルズル 良子「やっと、行ったか……」 京太郎「嵐みたいでしたね」 京太郎「うーん、美しい旋律でしたね」 良子「そうだな……」 京太郎「どうかしましたか?」 良子「いや、あのアイズとかいう少年がこっちを見てたような……」 京太郎「気のせいじゃないですか」 良子「そうだよな……錯覚だろう」 京太郎「そうに決まってますよ」 初美「京太郎-!」ダキッ 京太郎「うわあっ!飛びかからないで下さいよ!」 初美「フフーフ!」 京太郎「いやそんなどっかの武器商人みたいな笑い方をされても」 初美「まあまあ、こまかいことはいいっこなしですよー」 京太郎「全く、年下にしか見えないっすよ、そんなんじゃ」 初美「それは困りますね、私はお姉さんですから」 良子「……」イラライライラ 良子(何だ、何だ何だ何だ!やっぱり京太郎は小さい方がいいのか!) 良子(そりゃあ、私は京太郎よりはオールドウーマンだ!もう高校も卒業してる!) 良子(でも、まだ若いって言い張れるぐらいの年齢ではあるはずだ!) 良子(……やっぱり、小さい方が優しくしてくれるのか?)ジワッ 巴「あー、やっぱり」 京太郎「わ、巴さん」 巴「もう叱る気もなくなりましたよー」 京太郎「すいませんすいません」 巴「まあ、いいんじゃないでしょうか?ただこのことが家に残ってる三人に聞かれたらやばそうですけどね」 京太郎「ええっ!」 巴「はぁ、口止めしておきますよ。きょーちんはほったらかしにしてたら刺されて死にそうですし」 京太郎「そんなバカな」 巴「ありえるから言ってるんです。まあ、少しは自重してくださいね?」 巴(まあ、少しはモヤモヤしますけど……きょーちんですし) 巴「それよりも、リサイタルは終わりましたよ?」 京太郎「ですねー」 良子「ちょ、いつまで京太郎の背中に乗ってるんだ!」 初美「いつまでもですよー」 京太郎「すごく……重いです」 初美「女の子に重いは失礼ですよー!」 京太郎「とは言っても……」 初美「京太郎は帰るまでこのままー!」 京太郎「恥ずかしすぎるんで止めて下さい!」 良子「ええい!私のことを忘れるな!ドントフォーゲーット!」 巴「どうするんですか、この状況……」 京太郎「という訳で出ましょうか」 良子「そうだな……」 初美「うりゃーーー!」 巴「いつまで乗っかかってるんですか、はっちゃんは……」 初美「そりゃあもう――死ぬまで、ですかねー」 京太郎「それだったら、俺はずっとこのままじゃないですか!」 初美「えへへー」 巴「うーん、まとめ役が私しかいないのは大変ですね……」 良子「ナチュラルに私がハブられてる!?」 京太郎(町中で処女発言する人はまともじゃないと思う) 初美「ねー、京太郎ー」 京太郎「どうかしました?」 初美「この後、時間ありますかー」 京太郎「突然、どうしたんですか?」 初美「な・い・しょ!ですよー!」 京太郎「良子さんとデートです」 初美「そうですかー……それなら仕方ないですね」ヒョイット 京太郎「えーっと、はっちゃん?」 初美「それじゃ、デートが終わった後――近くの高台まで来て下さい」ボソッ 京太郎「……?」 初美「巴ー、帰りましょうかー」 巴「はいはい。それじゃ、きょーちん。残りのデート、楽しみなさいよ?」タッタッタ 京太郎「何だったんだ……?」 良子「でででででででで、デーーーート!」プシュー 京太郎「こっちはこっちで真っ赤だし……」 京太郎(疲れるなぁ……) 【夜道】 京太郎「落ち着きました?」 良子「う、うん」 京太郎「とりあえず、良子さんはもっと落ち着くべきです」 良子「仕方ない。すっげーびっくりするのは、やめられないとまらない」 京太郎「かっぱえびせんですか」 良子「あれ、美味いよね。私はよく食べるよ」 京太郎「色々な味が出ますけど、最終的にはノーマルに落ち着くんですよね」 良子「そうだね……」 京太郎「…………」 良子「ね、京太郎」 京太郎「なんです?」 良子「君はさ……遠くに行かないよね?」 京太郎「突然、どうしたんですか」 良子「何だかね。さっき、初美と話していた時……京太郎が遠くに行っちゃうって錯覚がしてね」 良子「だから、聞いてみたくなった。それだけ」 京太郎「……」 京太郎「いつまでも、ここにはいませんよ」 京太郎「俺は……今まで逃げていたものとケリ、つけなくちゃいけないですし」 京太郎「その結果、俺がどうなろうとも……」 京太郎「スジは通す。それに、何人か『お礼』をしなくちゃいけない奴等がいるんで」 京太郎「だから――今の環境は続かない」 京太郎「夢は覚めるんすよ。幸せであろうとも、不幸であろうとも」 京太郎「本来は、俺はココにいてはいけないっすからね」 良子「そんなことは、ない」 京太郎「あるんですよ、そんなこと」 京太郎「だから、いつかはお別れです」 良子「……っ!夢なんて覚めなくてもいいだろ!」 良子「ずっと、ずっと!幸せに浸っていればお前は救われるだろう!」 京太郎「どうしたんです、突然……」 良子「…………清澄高校だったな、京太郎が通っているのは」 「やっと、見つけたよ。京ちゃん」 咲「その先は言わなくていいですよ」 良子「お前は……?」 京太郎「…………どうして」 咲「嫌だなぁ、京ちゃんが言ってたんじゃない。鹿児島に転校するって。 だから、追いかけてきちゃった♪」 咲「心配したよ、すっごく。すっっっっごく」 京太郎「……お前が」 咲「久しぶりの京ちゃん~。ふふっ、変わらないね」 京太郎「ここにいるっ!咲ッ!」 咲「何度も言わせないでよ、もう。お・い・か・け・て!来たんだよっ!」プックリ 京太郎「んな訳、な」 咲「あるんだよ、京ちゃん♪」 咲「そうだよねっ、京ちゃんが心配で心配でね。皆で来たんだよ」 「須賀君……会いたかったです」 「来たじぇ……京太郎」 「まさか、こんな所で再会するなんてね」 京太郎「…………」 良子「京太郎……?」 京太郎「すいません、行ってください」 良子「でも……!」 京太郎「早くッッッ!」 良子「っ」ビクン 咲「あれれ、どうしたの?まるで、私達が敵みたいな反応だよ」 京太郎「……黙れ」 良子「……一体、何があったの?」 京太郎「言えません。とりあえず、行ってください。できるだけ、遠くへ」 良子「……わ、わかった」タッタッタッ 京太郎「……久しぶり、とでも言えばいいんですかね」 咲「そうだね。それよりも、敬語やめてよ」 京太郎「どの口が言いやがる……」ギリッ 咲「まあまあ、落ち着いてよ。ね?」 京太郎「……っ!」 久「須賀君とは一度こうして話しておきたいと思ってたのよ」 京太郎「そうですね、俺もケリ、つけなきゃって思っていましたよ」 優希「京太郎!違うんだじぇ!あれは!」 京太郎「何が違うってんだよ。ま、いいさ。どっちにしろケリ、つけなくちゃいけなかったんだ」 京太郎「改めて、言わせてもらいます。どんな事情があろうとも、元の関係には戻れない」 京太郎「それだけは、はっきり言っておきます」 咲「京ちゃん!」 京太郎「別に俺じゃなくてもいいじゃないですか。ほら、今となっては人気じゃないですか。麻雀部」 久「それは……」 まこ「そこまでにしときんしゃい」バッ 京太郎「染谷先輩……!」 まこ「こうして、直で会うのは久しぶりじゃな。元気そうで嬉しいぞ」ニカッ 京太郎「はい!染谷先輩こそ!」ニカッ まこ「とりあえず、どっちも冷静になるべきじゃろ」 まこ「全く、いきなり出ていったと思ったら……お前さん達はそんなに煽りたいんか?え?」 咲「違いますよ!」 まこ「違わんじゃろっ!いきなり、会って何を話す? 京太郎がお前さん達のことをどう思ってるか知らんとは言わせんぞ?」 まこ「ったく……もっと落ち着いて行動しろって言ったじゃろ」 咲「……」 まこ「京太郎もじゃ。いきなり、喧嘩腰だと話せるもんも話せないじゃろうが。 冷静になってよく考えんしゃい」 京太郎「……すいません、熱くなりすぎました」 まこ「それでいい。まあ、いきなりじゃったから無理はないがな」グルッ 京太郎「……染谷先輩?」 まこ「ほれ、行け。ここは任せておけ」 京太郎「いいんですか?」 まこ「いいに決まっとる。落ち着いてからゆっくり話すぞ」ニカッ 京太郎「はい、ありがとうございます」ダッダッダッ 咲「あっ……!」 まこ「悪いが、ここは通せんなぁ。通りたかったらわしを倒してから行きィ」 咲「……!」 久「まこ!」 まこ「ま、これがわしの立場での。どっちも感情ばかりが優先していかんのぅ。 もっと、先を見通してから行動せい」 まこ(京太郎も、冷静になれば話し合いのテーブルにはつくじゃろ。 それまでは、わしが何とかしないといけんからなぁ) まこ(はぁ……嫌な立ち位置じゃ) 京太郎「……」 京太郎(俺は……、俺は……どうしたいんだ?) 京太郎(仲直り、したいのか?報復したいのか?) 京太郎(わからねぇ、わからねぇよ!染谷先輩……!) 京太郎(どうしても、アイツラの顔を見ると……憎くて、憎くて) 京太郎(アイツらが憎い、でも……もっと憎いのは――自分だ) 京太郎(俺がもっと強かったら、どいつもこいつもぶっとばせる力があったら) 京太郎(こんなはずにはならなかったんだ) 京太郎(俺は……) 京太郎「……くそっ」 ???「むっ、何だか困ってそうな人を発見ですっ」 京太郎「……はぁ」 ???「ため息までついて……もしかしたら道に迷っているのかも」 京太郎「……」 ???「助けましょう、導き手、任されました!」 京太郎「……?」 すばら「そこの貴方っ!道にでも迷っているのですか!この花田煌、助けになりますよ!」ドドーン 京太郎「……はは、道に迷っているのかもしれません」 すばら「それはいけません、私も僭越ながらお手伝いを!」 京太郎「いいっすよ、これは俺の問題なんで」 すばら「まあまあ、固いこといいっこなしで」 すばら「ちょうど、そこに公園があります。話ぐらいなら聞きますよ?」 【公園】 京太郎「……という訳なんです」 京太郎(具体的な名前は避けたけど、わかってくれるんだろうか) すばら「そうですか……ふむむ、難しい問題ですね」 すばら「感情と理性はそう簡単には切り離せません。須賀さんは感情が抑えきれない、そうですね?」 京太郎「はい。その人達の顔を見ると、憎い、憎いって。声が囁くんです」 京太郎「全部、憎い。壊せ、壊せって」 京太郎「だけど、俺は――どんな形になろうとも決着を付けたいんです」 京太郎「仲直りか、決別か。どっちになるかはわかりませんが」 京太郎「前に進みたい、それだけは間違いじゃない。だから、話し合わないと」 すばら「……何だ、わかってるじゃないですか」 すばら「正解ですよ、それで」 京太郎「だけど!」 すばら「感情が抑えきれない?なら、私にお任せあれ!」 すばら「須賀さんとその人達の仲、私がとりもちましょう!これはすばらではないでしょうか!」 京太郎「いえ、結構です」 すばら「ええっ!?」 京太郎「今日あったばかりの人を巻き込めませんよ……」 すばら「遠慮することはないんですよ?」 京太郎「遠慮しますって……」 すばら「むゥ……仕方ないですねぇ」ピッ 京太郎「これは……?」 すばら「私のアドレスと電話番号です。私は部活の合宿でもう少しだけですがココにいます」 京太郎「はぁ……」 すばら「その間なら助けることができますっ!すばらですね!」 すばら「あ、別に用がなくてもかけてきてもいいですよ?」スバラッ 京太郎「あ、有りがたく受け取っておきます」 すばら「そうしてください!では、助けがほしいのでしたら呼んでくださいね♪」タッタッタッ 京太郎「……何だか、嵐のような人だったなあ」 京太郎「……さてと、どうしよう」 京太郎(やることと言ったらもうないけど) 京太郎(うーん、どうしよう) 京太郎「そうだ、約束……約束があったんだ」 京太郎「咲達の件もあるけど、今ははっちゃんが優先だ……」 【高台】 京太郎「……懐かしいな」 京太郎(はるるの時以来か?あれから随分と経ったよなぁ) 京太郎(ま、今回は悪霊なんていないし安全なんだけど) 京太郎「……よっ」 初美「……来てくれたんですねー」 京太郎「当然じゃないですか」 初美「すっぽかされたらどうしようかと思いましたよー」 京太郎「そんなことしませんって」 初美「そうですね、約束破られたら……死んじゃったかもしれませんねー」クスクス 京太郎「縁起でもないこと言わないで下さいよ」 初美「そうでもないですよー。うさぎは寂しくなったら死んじゃうんですよー」 京太郎「はっちゃん、うさぎじゃないでしょう」 初美「そうでしたねー。でも、人間も同じです、寂しくなったら……コロッと逝っちゃいます」 京太郎「…………」 初美「そうじゃないですか?いまこうしている間にも世界では人が死んでます。 ゴミのようにですよー、怖いですねー」 京太郎「はっちゃん……」 初美「まあ、そんなことはともかくとして。ねぇ、京太郎ー」 京太郎「なんでしょうか」 初美「もしもです、私がここで――死んだらどうします?」 京太郎「……えっ」 初美「京太郎は、私を止めますか?」 京太郎「……止めますよ」 初美「……」キョトン 京太郎「何、呆気にとられてるんですか」 京太郎「はっちゃんは俺にとって大事な人です。止めるに決まってるじゃないですか」 京太郎「はっちゃんだけじゃない、神代家、良子さん……皆、俺にとっては大切な人です」 京太郎「だから」 初美「……そうですかー」 初美「それじゃあ、京太郎」 京太郎「……!?」 初美「止めてみますか?私の、自殺?」 京太郎「いやいや、何を言ってるんですか」 京太郎「何ではっちゃんが自殺しなきゃいけないかさっぱりですよ?」 初美「さよなら、京太郎……幸せでした……」ザシュリ 京太郎「……っ」 初美「……なに、やってるんです?」 京太郎「止めるって、言ったじゃないですか」 京太郎「理由もなしにいなくなるなんて、なしですよ」 初美「……」 京太郎「理由、聞かせてください」 京太郎「何もなしに死ぬのは、嫌です」 初美「…………」 京太郎「お願いします」 初美「話して、解決することですかー?」 京太郎「話さないことには始まらないです」 京太郎「俺ができることなら……なんでもしますから」 京太郎「俺のせいで迷惑をかけた分もまだ返していませんし」 京太郎「だから!」 初美「……わかりましたよー」 京太郎「……」ホッ 初美「私のことを聞いても、京太郎は引きませんか?」 京太郎「場合によります」 初美「……でしょうねー」 京太郎「それでも、理解したいとは思います」 京太郎(その服装を見てたら慣れますよ……) 初美「それじゃあ、最初に言っておきますよー」 「京太郎のことが好きです。私と、付き合ってください」 京太郎「……えっ」 初美「どうかしましたかー?」 京太郎「いやいや待ってくださいって。おかしいですよ」 京太郎「はっちゃんが俺を好きになる理由なんて」 初美「好きになるのに理由が必要ですか?」 京太郎「……それでも。俺なんかを」 初美「私が好きになった人の悪口はやめてくださいー」 京太郎「……はい」 初美「よろしい」 京太郎「…………」 初美「…………」 京太郎「……聞いてもいいですか?」 初美「どうぞ?」 京太郎「どうして、さっきみたいな真似をやったんですか?」 初美「あれぐらいしないと京太郎は、冗談ととりそうでしたから」クスリ 初美「案の定、京太郎は否定しましたし」クスクス 初美「それとも……この体のせいですか?」 京太郎「……」 初美「こんな小さな体だから子供の冗談とでも考えましたか?」 初美「別にいいんですよー。慣れてますしねー」 初美「この体のせいで昔からそうでした。何を言っても子供の戯言だとしか思われない」 京太郎「…………」 初美「だんまりは面白くないですよー?」 京太郎「その、俺には何とも言えなくて」 初美「そうでしょうねー。でも、何か言ってくれると嬉しかったり?」 京太郎「……」 京太郎「…………」 初美「何も、言えませんか」 初美「ま、当然ですよねー」クスクス 京太郎「その、俺は」 初美「いいですよー、無理に言葉に出さなくても」 初美「素直に言えばいいじゃないですかー、ガキのくせに何言ってるんだって」 京太郎「そんなこと!」 初美「じゃあ、ないって言えますか?違うって言えますか?」 京太郎「……っ」 初美「言えませんよね?」 京太郎「……その、ごめんなさい」 初美「いいですよー。わかってることですしー」クスクスクス 京太郎(何か、怖いぞ……いつもより追い詰められてるというか) 初美「…………京太郎」 京太郎(……重い) 初美「ねー、京太郎。聞いてますかー」 京太郎(……ど、どうすればいいんだ) 京太郎(というか、おかしいだろ!俺が告白されるなんて!) 京太郎(俺好かれるようなこと、やってないよ!?) 初美「それにしても」 京太郎「えっ」 初美「さっきからこっちを見ている視線が気になるのですよー」 初美「出てきてくださいー」 初美「だんまりだったらこっちにも考えがあるんですよー?」 ???「……」 京太郎「何でこんな所に……?」 ???「なんとなく、かな」 咲「ここには京ちゃんがいると思ったから」ニッコリ 京太郎「咲……!染谷先輩はどうした!」 咲「何にもしてないよぉ、染谷先輩は大事な仲間だもんね」 京太郎「……」ギリッ 初美「さっきから何話してるんですかー?京太郎は私と話してるんですー」 咲「ごめんなさい、気づかなかったなぁ」テヘペロ 初美「……部外者はちょっと退場願えますかー?」 咲「それは困るなぁ。私も京ちゃんに話があるし」 初美「こっちは一大事なんですよー」 咲「こっちだって一大事なんだよ?」 初美「さっきから何なんですかー、京太郎に馴れ馴れしくして」 咲「それはこっちのセリフかな。京ちゃんに近づきすぎ」 初美「いいんですよーだ。京太郎が許してくれてますからー」ダキッ 京太郎「ちょ……!」 咲「京ちゃんから離れろっ!」ゴッ 初美「そっちこそ離れてくださいよー!」カッ 京太郎「ちょ、二人共落ち着けって!」 京太郎(だ、誰か助けてくれよー!何でいつの間に修羅場なんだよー!!) 巴「はっちゃーん、どこですかー」 霞「どこに行ったのかしらねぇ……」 春「晩御飯……食べれない……お腹すいた」 小蒔「家の近くでしたらここしか行く所がないと思いますが……」 巴「あっ、いました……よ」 京太郎「……ど、どうも」 巴「どうもじゃないですよ、どうなってるんです、これ?」 京太郎「色々ありまして……」 巴「色々ってなんですか、色々って」 春「それよりも、そっちの人は誰?」 咲「はじめまして、いつも京ちゃんがお世話になっています! 京ちゃんの幼馴染の宮永咲です!」 初美「幼馴染って……貴方があの」 咲「聞いてるんですか、なら話は早いです。京ちゃんを返してください」 初美「……嫌です」 咲「……?」 初美「嫌です、って言ったんですよー」 咲「どうしてかな?」 初美「京太郎から話を聞く限り、京太郎のこと……体の良い雑用扱いだったそうじゃないですかー」 初美「そんな扱いをする所に京太郎を居させたくないですー」 初美「京太郎-。いっそのこと、こっちに転校すればいいんですよー」 霞「えっと、話が掴めないけれど……はっちゃんの言うことが本当だったら」 春「京は渡さない」 小蒔「ふぇ?」 巴「姫様はそのままの姫様でいてくださいね。えっと、面倒な事になりましたね……」 巴「ともかく、ここは大人しく引いてくれませんか?」 咲「嫌です……やっと、会えたのに……!」 初美「往生際が悪いですよー」 咲「そっちこそ!こっちの事情を何も知らないで!」 初美「私は聞いてるんですよ!京太郎から!」 咲「それは誤解なんです!」 初美「誤解でも京太郎を傷つけたことは変わらないですよー!」 京太郎「……二人共、落ち着けって!!!!!!!」 初咲「「……!!」」 京太郎「あーもう!二人を見てたら冷静になれたわ……」 京太郎「とりあえず、冷静に話さないと始まらないだろうが!」 京太郎(染谷先輩にも言われたしな……落ち着かないと……) 京太郎「……咲」 咲「何かな?」 京太郎「…………あの時のアレが誤解ってどういうことか。後で聞かせてもらうから」 咲「う、うん」 京太郎「はっちゃん」 初美「何ですかー?」 京太郎「さっきの答えについてはちょっと待ってください」 初美「……」 京太郎「お願いします」 初美「……分かりましたよー」 京太郎「とりあえず、ここから降りましょう」 咲「うん……」 小蒔「あの、京太郎さん」 京太郎「すいません、皆さん。このことについては後で必ず話します」 霞「まあ、そういうことなら……」 春「文句はない」 京太郎「ありがとうございます」 咲「……京ちゃん」 京太郎「どんな誤解があったかは知らないけど」 咲「……っ」 京太郎「俺、もう麻雀部には戻らないから」 咲「京ちゃん!」 京太郎「一度壊れちまったもんはもう直らねーよ」 京太郎「それに……俺がいた所で何もない」 京太郎「きっと、邪魔になるだけだ」 京太郎「誤解?そうだな、誤解があってお前に全くの悪意がないとしてもだ」 京太郎「もう、さよならだ」 京太郎「終わってしまったんだよ、咲。あのひだまりみてーな空間はよ」 咲「嫌だよ……嫌だよぉ!」 京太郎「……戻った所で意味なんてないだろうが」 京太郎「今更どのツラ下げて戻るってんだ!雑魚一人入れてどうする!」 咲「……ゃ」 京太郎「また、仲良くはできるかもしれない。だけど、麻雀部には戻らない」 京太郎「誤解なんて関係なく、俺が決めたから」 京太郎「だから――さよならなんだよ」 咲「………ぁぁっ」 咲「あああああああああああああああぁぁぁあああああああぁぁあああああっ!!!」 京太郎「…………」 初美「…………よかったんですか?」 京太郎「俺が決めたことなんで。誰にも否定なんてさせません」 霞「なら、いいのだけれど」 春「これからどうするの……」 京太郎「どうしようかな。あんな啖呵きったんだ。もう清澄には戻れない」 小蒔「でも、また仲直りしたら!」 京太郎「無理ですよ。咲の手前ではできるって言いました」 京太郎「だけど、俺と咲達は溝が深すぎる」 京太郎「仲立ちをする人がいないんですよ」 京太郎「それに戻った所で……」 巴「…………」 ???「済まない、ちょっといいだろうか」 ???「ちょっと道に迷ってしまってね」 ???「菫が悪い」 菫「あのなぁ……お前がお菓子が食べたいっていうからコンビニ探してるんだよ!」グリグリ ???「いひゃいいひゃい」 巴「えっと……」 菫「ああ、すまない。この近くにコンビニはないだろうか」 霞「それでしたら……」 京太郎「あ……」 ???「ん?」 京太郎「照さん……?」 照「須賀君……?」 京太郎「どうしてここに?」 照「私は合宿。須賀君、鹿児島にいるって聞いたから」 照「暗い顔してるけど、どうかした?」 京太郎「……照さん、結局俺も無理でしたよ」 照「………………そう」 菫「何だ、照の知り合いか?」 照「うん、私の彼氏」 京太郎「ええ、彼女です」 菫「はぁ!?」 照「というのは冗談」 菫「……お前でも冗談を言うんだな」 照「菫は一体私のことをなんだと思ってるの?」 菫「麻雀マシーン」 照「……須賀君、菫がいじめる」シュン 京太郎「はいはい、照さんはいい子ですよ」ナデナデ 菫「君も照を甘やかさないでくれ……」 霞「……そういえば、あなた達。よく見ると」 菫「ん?そういうお前たちこそ……永水女子だな?」 巴「白糸台の二大エース……」 菫「ははっ、照はともかく……私は違うよ。そんな器ではない」 照「菫、お菓子」 菫「わかったわかった。それじゃあ私達はこれで」 照「それじゃあ、全国大会で」 霞「戦える日を楽しみにしてるわ」 菫「こちらこそ」 照「……須賀君」 京太郎「なんです?」 照「私が言える立場ではないけど」 京太郎「……わかってます。ちゃんと後で話は聞きます。誤解だったらそれも謝ります」 京太郎「だけど、もう前みたいな関係は無理です。麻雀部にも戻りません」 京太郎「それに、戻った所でどんな顔すればいいかわかんないです。 今の清澄に俺の居場所、ありませんしね」 照「……うん」 京太郎「それと、咲は今……鹿児島にいます」 照「…………そう」 京太郎「俺は今度ちゃんとした話し合いをして、完全にケリを付けます」 京太郎「照さんはどうしますか?」 照「私も……一緒に行く」 照「私自身も決着をつける」 照「きっと、決別だろうけどね」 京太郎「そうですか……」 照「その時は私にも連絡して」 京太郎「わかりました」 照「それじゃあ」 京太郎「最後まで、ままならないですね」 照「そんなもの。ちょっとしたことでもう取り返しはつかない」 京太郎「…………はい」 照「だから、選択はよく考えて選ばないと」 京太郎「俺は、間違えたんでしょうか?」 照「それは君自身が知ってるはず」 京太郎「…………」 照「それじゃ」タッタッタッ 京太郎(間違ったとしても、もう遅いんだ) 京太郎「……さてと、家に帰ってきた訳だが」 京太郎(これからどうしよう?過去については明日話すってことになったけど) 京太郎(今、俺がやるべきこと。まずは、はっちゃんに返事、返しにいかないとな) 京太郎(俺は……はっちゃんに対して…………) 【はっちゃんルーム】 京太郎「すいません、今大丈夫ですか?」 初美「大丈夫ですよー」 京太郎「それじゃあ、失礼します」 初美「いらっしゃーいなのですよー」 京太郎「……えっと、ですね」 初美「もしかして。もしかしなくても返事ですかー」 京太郎「はい、こういうのは早く答えた方がいいと思いまして」 初美「そうですかー」 京太郎「…………」 初美「…………」 京太郎「すいません……」 初美「そうですかー……何となくですが、想像はしていました」 京太郎「はっちゃんのことは好きです。俺のことをよく来にかけてくれて嬉しいです」 京太郎「でも、それは友人としてです」 初美「…………っ」 京太郎「だから、ごめんなさい」 初美「…………ぁ」 京太郎「俺は、はっちゃんの告白を受けることはできません」 京太郎「…………罵っても構いません。ですけど、これだけは……嘘はつけないです」 初美「そう、ですかー…………」 初美「えへへ……ごめんなさい。私、京太郎に迷惑かけちゃいましたねー」 京太郎「そんなことないです!その、嬉しかったですし」 初美「無理しなくても」 京太郎「無理じゃないです!俺は!」 京太郎「…………断った俺が慰めても意味が無いですよね」 初美「…………」 京太郎「唯一つ、これだけは言えます」 京太郎「はっちゃんは、俺にとって――大切ですから」 初美「私も、大切な人だと思ってます……」 初美「でも、違うんですよー……京太郎の大切とは」 初美「……ごめんなさい。一人にしてください」 京太郎「…………はい」ガラガラッピシャッ 初美「…………あはは」 初美「振られちゃいましたねー」 初美「……完全に脈なしですよー」 初美「うっ……ぁぁ……」 初美「ぁぁあああああっ!ぁぁっ!あああああああああっ!」 京太郎「…………」 京太郎「…………あそこで告白を受けてたら」 京太郎「泣かせずにすんだのか?」 京太郎「何、あほなこと考えてんだ」 京太郎「それだけはやっちゃいけねーだろうが!」 京太郎「はっちゃんだって真剣に来たんだ」 京太郎「俺がここでごまかすなんて……ダメだろうが!」 京太郎「……」 京太郎「何か、しよう」 京太郎「本当に、苦しいのははっちゃんなのに……」 京太郎「……麻雀、やるか」 京太郎「気晴らしにはなるだろ……」 京太郎「……」 京太郎(集中できない) 京太郎(はっちゃんの泣き顔が、頭にちらついて) 京太郎「はぁ……」 京太郎「何が可愛い子とイチャイチャしたいだ」 京太郎「何が鹿児島で巫女さんだ!」 京太郎「畜生、畜生っ!」 京太郎「俺がこれまで思ってたことは、こんなにも辛いことだったのかよ!」 京太郎「人、好きになるって……これだけ、重いのかよ」 京太郎「馬鹿だ……俺」 京太郎「あわよくばハーレムだなんて!」 京太郎「クソッ……!」 チュンチュン 京太郎「……うーん」 京太郎(あのまま、寝てしまったのか) 京太郎「ちゃんと布団で寝とけって、俺……」 京太郎「ご飯、食べに行くか」タッタッタッ
https://w.atwiki.jp/kagashimananpa/pages/12.html
▼関連した検索結果 #bf #bf #bf
https://w.atwiki.jp/kouteieki2010joho/pages/325.html
宮崎日日新聞 激震口蹄疫へ飛ぶ(魚拓) 本県での口蹄疫の感染拡大を受け、同県と隣接する鹿児島県は18日、県境付近の道路に地元自治体が設置している畜産関係車両用の消毒ポイント計14カ所について、一般車両にも対象を拡大して消毒を実施することを決めた。一般車両用の消毒マットの準備が整い次第、開始する。 一方、福岡県の麻生渡知事は同日、県内で牛や豚などを生産している畜産農家642戸を対象に、家畜伝染病予防法に基づき、畜舎の周辺に塩素系消毒薬などを散布するよう命じた。 (2010年5月19日付) 5月 対応 防疫関係
https://w.atwiki.jp/vipcompany/pages/35.html
お自由にお使いください
https://w.atwiki.jp/charoncell/pages/29.html
【参加者達】 【名前】 サーヴァント 魔力 令呪 シオニー・レジス セイバー 180 2 ローラ・スチュアート セイバー 180 3 四糸乃 アーチャー 180 3 イデオン アーチャー 180 3 蔵女 ランサー 180 3 ホップ ランサー 180 3 シャドームーン ライダー 225 3 一方通行 ライダー 150 3 イーノック キャスター 180 3 源しずか キャスター 210 2 テッカマンブレード バーサーカー 180 3 バランス理論の男 バーサーカー 180 3 アリサ・バニングス アサシン 225 3 首狩り将軍 アサシン 165 3 入巣京子 アーベントイアー 240 3 +ラ ス ボ ス 【ラスボス】 【名前】 魔力 令呪 イォマグヌット 570 - ※魔力・令呪は完結作品の為初期状態で設定しています また、各ページのデータは抜きだした物であるため適当になっています
https://w.atwiki.jp/macinakapiano/pages/377.html
JR日豊・鹿児島本線(都城-鹿児島-川内) 隼人←栗野方面 京町温泉京町温泉駅 京町温泉駅構内(改札外)。 鶴丸 吉松吉松駅 吉松駅構内(改札外)。 栗野栗野駅 栗野駅構内(改札外)。 大隅横川大隅横川駅 栗野駅構内(改札外)。 隼人(本線から分岐) 本線 宮崎みやざきアートセンター 徒歩14分。 田野ファニクル 徒歩12分。 西都城BTVビル 徒歩12分。 ギフト館トミヤ前 徒歩15分。 国分国分パークプラザ 徒歩10分。 隼人(栗野方面直通) 鹿児島中央鹿児島中央駅一番街 徒歩4分。 隈之城プラッセだいわ 徒歩9分。 川内川内駅 駅構内(新幹線コンコース内)。